夏休み突入!基礎力とは?
1 はじめに
いよいよ夏休みということで初ブログは司法試験・予備試験にとっての「基礎力」について僕の考えを言語化したいと思います(完全に僕の見解なのでどしどし批評してください笑)。
2 基礎力とは
よく「基礎さえできていれば今の司法試験は合格できるよ。」という人がいます。このコメントは抽象的ですから、僕なりにもっと掘り下げていきたいと思います。
結論からいうと「基礎力」とは、「体系的に法律を理解していること」だと僕は考えています。司法試験・予備試験に際して定義や制度趣旨も非常に大事です。しかし、定義や制度趣旨も体系的にその法律を理解していないと、ただの呪文です。体系的に法律を理解さえしていれば、試験現場で定義や制度趣旨を自分で導けると思います(正確に暗記している人と比べると劣ってしまいますが)。
そして、その法律の全体像を自分で説明できれば、ひとまず「体系的に法律を理解している」といえると思います。たとえば 刑法。「犯罪とは、構成要件に該当し違法で有責な行為である」という定義から、「構成要件→違法性→責任」の順番に検討する必要がある。そして構成要件のところは「実行行為→結果→因果関係→故意」の順番に検討する必要があって、実行行為とは‥‥というように自分で説明できる必要があります。
ここまでの話は、とても当たり前のことですが、7法あることを考えると普段の授業や仕事と並行して「体系的に法律を理解する」のはハードルが高いのかなと思います。このレベルまでいけば、定義や制度趣旨も忘れにくくなると思いますでの、時間のある夏休みの学習の参考にしてください。
3 基礎力の身に付け方
次にどうやってその「基礎力」 を身につけるかです。これは「基本書(テキスト)を読む↔︎体系的に並んだ基本論点を解く」の往復が一番効率的だと思っています。基本書は2.3日あれば読めると思うので、通読した後に基本論点が網羅されている演習書などを解いてみてください。基本書を通読する際のポイントは、アウトプットを前提に読むことです。言い換えると、通読しながら、論文だとどういう問題が出題されるかを想像しながら読んでみてください。
下記のツイートはぼくのオススメ基本書・演習書なので、何を選べばいいか分からない人は参考にしてください。
ぼくの独断と偏見で選ぶ基本書
— 大林尚人 (@obayashi_nao) 2017年7月22日
・憲法 : 基本憲法
・民法 : 読まなくていい
・刑法 : 基本刑法
・商法 : 会社法(田中亘)←超オススメ
・民訴 : 和田orリークエ
・刑訴 : 酒巻orリークエ
・行政 : 基本行政法
ぼくの独断と偏見で選ぶ演習書
— 大林尚人 (@obayashi_nao) 2017年7月22日
・憲法 : 判例から考える憲法
・民法 : 黙って旧司やり込め
・刑法 : 旧司→事例演習教材
・商法 : ロープラ
・民訴 : ロープラ→旧司(解析民訴)
・刑訴 : 旧司→事例研究or古江
・行政法 : 事例研究
4 最後に
「基礎力」をつけるための勉強は時間がかかるので、夏休みのような長期休暇にじっくりと取り組んでみてください。また勉強方法は人それぞれですから、鵜呑みにせずに自分に合う勉強方法を採ってください。
質問がある方は、お気軽にDM・リプライ等で質問してください。
2017.7.29