民法改正

民法改正8(危険負担)

1 概要 ① 危険負担制度を履行拒絶を認める制度と考えるようになった ②現行法の債権者主義(現534条、535条)を削除 ③危険移転に関する規定を新設(567条) *すべての改正部分に言及しているわけではないので注意ください。 2 内容 ① 危険負担制…

民法改正7(解除)

1 概要 ①解除の理解 ②解除の方式 *改正があった全ての箇所に言及しているわけではありませんのでご注意ください。 2 内容 ①解除の理解:債務者の帰責事由が要件ではなくなった! 現行法は、現541条から543条において、当事者の債務不履行を理由に契…

民法改正6(債務不履行)

1 概要 ①履行不能(明文化 / 填補賠償請求) ②損害賠償(填補賠償 / 帰責事由) ・填補賠償請求 ・履行遅滞後の帰責事由 ③代償請求 ④受領遅滞 *改正があった全ての箇所に言及しているわけではありませんのでご注意ください。 2 内容 ①履行不能(明文化 / …

民法改正5(法定利率)

現行法では、法定利率は年5%で固定されています(現404条)。しかし、改正により、法定利率は年3%となり、3年毎に変動する変動利率となります(改404条)。つまり、改正後の3年間の法定利率は年3%で、その後は3年毎に変動することになります。

民法改正4(消滅時効)

1 概要 ①消滅時効期間の統一と単純化 ②不法行為による損害賠償請求権の消滅時効 ③生命・身体侵害の損害賠償請求権の消滅時効 ④時効の完成猶予・更新 2 内容 ①消滅時効期間の統一と単純化(改正116条1項) 時効期間は❶権利を行使することができる時(客…

民法改正3(代理行為)

1 概要 ①復代理人を選任した任意代理人の責任(現105条参照) ②代理権濫用の明文化(改正107条) ③無権代理人の責任(改正117条2項2号) ④その他 ・代理人の行為能力(改正102条) ・表見代理規定の重畳適用を認める判例法理の明文化(改正1…

民法改正2(法律行為)

1 概要 ①「意思能力」規定の創設(改正3条の2) ② 錯誤法 ・「動機の錯誤」規定の創設(改正95条1項2号、2項) ・錯誤の効果が「無効」から「取消」になる(改正95条1項) ③ 意思表示の効力が否定される場合の第三者保護(虚偽表示以外) ④ 契約…

民法改正1(司法試験向け)

1 はじめに 読者のみなさんもご存知のように、民法(債権法)改正が平成29年に成立しました。そして同改正は、一部(定型約款・公証人による保証意思の確認手続き)を除いて平成32年(2020年4月1日)から施行されます。 法務省:民法の一部を改正…